こんつくわ~
今回はキャンプ場ではなく、山の中にある「キャンプ適地」の話です。
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「キャンプ場」とは、キャンプがし易いように人の手が加えられている場所。
「キャンプ適地」とは、人の手が加えられていない自然の環境だけど比較的キャンプし易い場所です。
 
その為、キャンプ適地は人の感覚や練度によって、キャンプの適・不適が変わります。
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テント泊専門の人では、こんな森では設営場所や傾斜の問題で、キャンプ適地足り得ません。
ですが、ハンモック泊が好きな私なら、逆にこんな森でさえもキャンプ適地足り得ます。
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近くに水場があれば、それはもうどこでもキャンプ適地ですね!
そんな極まったキャンプ練度の山の民はそうそう居ませんけど。
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こっち見んなぁ
 
好きな景色の場所で、どこでも宿泊しちゃう猛者もいます。
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こんな登山道の途中で泊まってる人もいました。
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朝日撮影したいから山頂に泊まる人もいます。
水場はありませんが、本人が良ければそれもアリ。
 
え?そんな事して良いの?
 
と、山泊をしない人は、戸惑うことでしょう。
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良いか悪いか、厳密に、建前で答えるなら、
ダメですw
コンプライアンス上はダメ。
山は個人か国の持ち物。
許可なく勝手に立ち入る事も、居住する事も違反です。
 
ですが、
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山はその辺が曖昧なのです。
常識的に良識の下なら不文律でOKとされてます。
 
でなければ、登山と言う行為自体がNGとなります。
その場に滞在するのがダメなら、休憩すらNGとなります。
宿泊=長い休憩、とも言えるので、良識ある行為なら見過ごされます。
要するにグレーなのです。
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では、どんな条件なら可となるのか?
 
要するに山の常識・良識を備えている事が大切です。
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あなたが山の所有者だったとして、
「ウェーイ♪ここをキャンプ地とするぜぇ!」
「キャンプなら焚き火じゃぁ!ファイヤー!」
「こんなに広いんだから、ゴミの一つや二つ残してもいいよね?」
 
こんなヤカラが来たら、どう思いますか?
という事です。
 
でもでも、
「すみませんがこの場所を使わせて貰います」
「来た時より美しくを念頭に山を傷付けません、汚しません」
こんな心根の人なら、「まいいか」と思ってしまいます。
 
敬意・尊重・配慮
そういう事です。
 
他にもこんな例題です。
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こんなフカフカの苔の上で寝たら、さぞ気持ちいい事でしょう。
あなたなら、この上にテント張っちゃいますか?
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山を愛するなら避けて張りますよね?
そういう事です。
 
苔は長い年月をかけて少しずつ成長します。
ここまで立派に育つには、何十年とかかった事でしょう。
それをひと時の快適欲しさに潰すのか?
そういう事です。
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山泊に馴れてくると、そのレギュレーションが見えてくる。
 
絶対条件のポイントは3つ
・山火事になりそうな事をしない
焚き火なんて以ての外!
燃料がこぼれて引火しそうな火器もNG
幕内で火器を使って、酸欠になって倒れ、火達磨さんになりそうな未熟な技量もNG
火を放置したまま酔いちくれて寝て火達磨さんになる弱い自制心もNG
要するに山火事を起こすな絶対!
 
・環境を壊さない
焚き火なんて以ての外!
ゴミを棄てたり、放置するヤツは山に来る資格無し
樹木の枝を身勝手に折ったり、意図的に植物を踏み荒らす
落書きしたり、水場を汚染したり潰したりする
可能な限り自然環境を維持する努力をする
 
・他人の迷惑にならない
登山道のすぐ横で裸で過ごす、用を足す
深夜遅くまで大騒ぎする
酔って絡んで来る
短慮で大怪我して救助を要請する
トイレを汚しても掃除しない
山の民として恥ずかしい事はしないように心掛けましょう。
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緊急時や仕方ない時は、身の安全を優先しても構いません。
遭難場所を知らせる目的で、凍死を目前にした様な極限状況でなら、焚き火も仕方ない事です。
命よりマナーを優先するのは美徳ですが、賢くはありませんね。
 
そんな状況に陥らない様に入念な準備・計画をするのが本来の前提ですが、不慮不測は有り得ますので、仕方ない部分はあります。
ですが短慮・身勝手・知識や準備不足はギルティです。
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以上に気を付ければ、大抵の場合は見逃し案件です。
つまり、ちゃんと弁えていれば、山の上は全部キャンプ適地
 
そういうことです。
 
 
・・いや、言い過ぎよ!
 
 
山を大切に想いながら、安全に楽しく山泊を楽しましょう。